橋本ドンのマンション管理での嘘のようなホントの話?!(第五十九歩)

■無関心こそ最大のリスク。あなたのマンションは大丈夫ですか?(区分所有法改正について)

年が明けてもなかなか落ち着きませんね?
あっという間に1ヶ月が経ちましたがいかがお過ごしですか?
マンション管理士の橋本です。

現在、マンションの管理において旬な話題といえば、昨年の11月27日に公布され今年の4月1日より施行される区分所有法の改正にともなう標準管理規約の見直し等の話ではないでしょうか?

こちらのメルマガを見ておられる方なら、””そんなの知っているよ、今更ながらの話じゃないの?!””
と思われているのではないでしょうか?

そう、今更ながらの話ですが、今回は重要な変更がありましたので、おさらいという意味でも書かせて頂きます。
まぁ区分所有法において、色々な改正、変更点があります。

主な点と言えば
●総会決議における 多数決要件の見直し
・ 総会の定足数について、議決権総数の半数以上から過半数への変更。
・ 特別決議を行う場合の総会の定足数を新たな規定、特別決議(決議 3/4 賛成を要する決議)についても総会の出席者による多数決に変更
●総会招集時の通知事項 等の見直し
●所在等不明区分所有者 の総会決議等からの 除外手続き
●国内管理人制度の活用 に係る手続き
●共用部分の管理に伴って必要となる専有部分の保存行為等
等々があります。

個人的には、共用部分の管理に伴って必要となる”専有部分の保存行為等”や”所在不明の所有者に対する対応”などは、普段より、管理運営上対応している身としては、今回の改正にあたり、いい流れだと思います。
特に、共用部分の管理に伴って必要となる専有部分の保存行為等については、ほんと、部屋の方(所有者、借主)が工事をしてくれずに、漏水被害を長い時間受けるトラブルがこれまでもありましたので、この内容への規約の改定は管理運営上非常に助かる内容にて、いい規約の変更です。

と、個別の内容については、いったん置いといて?!
(詳細は国交省のHPを見て頂けますと確認できますのでご参照ください)
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001968331.pdf

この中で一番重要なのが、今回の法改正の一部が、強行法規のため、今回の改定された標準管理規約に準拠した管理規約(現在マンションのそれぞれの規約)の変更をしない場合、区分所有法に抵触する可能性があります。
その場合、規約を変えていなくても、旧規約より(現行の管理規約より)、この改正された区分所有法の内容が優先されるため、議案の議決等に影響をあたえ、混乱招く結果になり、
また実際に、総会等で決められたことが認められない、もしくは認められなかった議案が実は認められていたといった事、トラブルが起こる可能性があるという点です。

特に今回の強行法規の内容ですが、
総会決議における 多数決要件の見直し、総会招集時の通知事項 等の見直しが、これにあたり、決議の決定事項の数字なので管理規約の内容を変更しないと混乱が必至です。
そして、この規約の変更を早期にしないと(本当は4月1日にまでにするのがベストですが、少なくとも次回の総会のタイミングに行なわないと、)、総会の成立や議決の確定が揺らぐ内容にて、混乱、トラブルが継続される、いつまでも続くリスクがあり、その不安定感は、組合運営に安定を乱します。

更に、この内容(情報)を、どこから入手して、その情報がマンション住まわれている方に伝わり、どれだけ知っているのか?という事です。
さらにそこから実際に動かれているのか?!です。
先日、マンションの管理組合の交流会に参加させて頂きましたが、正直参加された皆様も、知ってはいるけど、どこまでそれが自分たちのマンションに影響するのか、深くは理解されていませんでした。
実際私の住んでいるマンションでもおそらく理事会レベルでは話があるのだと思いますが、一般の組合員まで詳しくおりてきていません(私の見落としかもしれませんが?!)
そう、今回の話、おそらく管理会社より法改正にともない、規約変更の話は来ていると思いますが、それの重要性を理解して、前に推進させる人がどれだけいるのか、ですが実際は、全体からしたら少数の人しかわかっていないし、それにともなう動きをされている人がすくないのではないでしょうか?

これが、今のマンション管理において一番よくない点、多くの人が自分の所有物であるマンションに対して、資産価値について、管理運営について””無関心な事””だと思います。
これは今までもそうですし、これまでの法改正等の動きであっても、同じで、住まわれている人、管理組合員の関心の低さが非常に危険じゃないかな!?と思ったりします。
最近、大規模修繕工事を受注するために、マンション住民になりすまし、便宜を図ろうとした人もいるように、自身が住んでいるマンションにおいても色々なトラブル、リスクが発生しているのも、こういった無関心から起因しているものだと思います。

なので、私は声を大にして言いたいのは、住んでいる自身の自宅や持っている資産の状況や関連する事に強く関心を持ってもらいたいという事です。
そして、今回の法改正は、これまで、円滑な組合運営を滞らせていた内容を現状に即した形で、運営を更に進めやすく後押しするものであり、今後のマンション運営にも大きく関わる内容の改正です。
今回に関しては、その改定に伴う規約の変更など自分事のように取り組んで頂ければと考えます。

なお、現状、その手助けとして、マンション管理会社を中心に、マンション管理士等の専門家もこういった規約改定業務の後押しやフォローも行っております。
特に管理会社は管理棟数によってきめ細かな対応が出来ていない可能性が高く、進みも遅いかと思われます。(担当者も一人ではやりきれないし、担当法務も一斉に規約変更となると対応しきれないのでは?!と予想されます)
なので、関心のある方は、マンション管理会社をはじめ、マンション管理士等などに、積極的に問い合わせるなどして、今回の法改正に伴う管理組合の管理規約の変更を取り組まれたらと切に願います。(今の状態でしたらマンション管理士のほうが今でしたら早めの対応ができるかもしれません。)
ただ、規約の変更は、マンションの管理運営上大事なものなので、手続きや内容はしっかりしないといけないです。なので、時間が掛かりますので早め早めの対応が必須です。

しかしながら、こういった際に、規約の変更にあたり、条文の細かな点で問い合わせ(クレーム)つけられる方やどさくさに紛れて、役員がやりやすいように規約を変更する場合もありますので、その点は対応を進めるにあたり注意が必要です。
以前、私が入っている組合で、リモート理事会の話で、不平等が出るから絶対だめだと総会で、延々と話される方がいました<これはあくまでもコロナなどの非常事態に組合のみで、組合活動が滞らないようにという事前の予防として標準規約に沿った形でしたのですが、それを境に色々な条文を問題視され紛糾した経験もあります。
また、最近では管理組合という狭いグループだからといって(ほとんどが委任状で関心がないからといって)よくわからない費用の徴収する話も、あるマンションでありました。
だからこそ、当時者意識をもって意識的に自身が組合員のマンションについては、積極的な参加が大事だと考えます。

という事で、今回は、法改正にともなう、マンションでの管理運営の取り組みについて書かせて頂きましたが、今後もマンション管理の情報、経験などをお話しできればと思います。
それでは、また!!(マンション管理士 橋本 和聡)

【執筆者プロフィール】
橋本和聡(はしもと かずとし)

賃貸管理、マンション管理の“今”を、現場から直送!の意気込みで執筆しています。
25年以上にわたり、賃貸管理、マンション管理の現場に携わってきたベテラン。現場での気づきや実践的なヒントを、ブログとSNSで発信しています。
📘ブログ:https://note.com/brigebookdon/n/n56a2b8bd69f9note
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資格:マンション管理士、管理業務主任者、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、CPM(米国不動産経営管理士)、第二種衛生管理者