アメリカ便り(第五十二歩)
■ChatGPTだけでは遅れてる?!
あっと今に2025年の上半期も終わりですね。この時期、アメリカの勤務先の工場では各社員のこれまでの業務成果をまとめなければなりません。年頭に立てた目標がどの程度進んだのか、その進捗状況のアップデートを求められます。査定レビューされた点数を全社員横並びで比較されるわけですが、2年続けて一番最低の点数をとってしまうと残念ながら別の職場を探さなくてはならなくなってしまいます。
この評価の際に指標となる、キャリアアップを目的としたシステムがあります。マネジメントの仕事をしている人は、マネジメントラダー、そして技術的な仕事をする人はテクニカルラダーというものです。医療機関、特に看護師さんなどもこのようなシステムが導入されていると聞きます。
マネジメント志向の方は、班長、グループ長、課長、部長などといった肩書きがあり、それによってジョブグレードが変わります。同様に技術系の方たちも段階ごとにランクが上がっていきます。各社員がこれまでに行ってきた業務が会社にどのくらい貢献したのかが最終的に問われます。
技術職の人でしたら、技術発表会にてプレゼンをしたとか、技術報告書を学会に提出したとか、特許を取ったとかなどなど、誰からも認められるような成果が書ければそれに越したことはありませんが、職種や職場が関節部門なのか直接部門なのかによって細かく基準が設けられているので、ガイドに沿って自己申告制で「自分はこれまでこのような成果を上げてきた」という内容の沢山の事例をまとめて提出します。いわゆるセルフプロモーションです。過大評価してもそれは周囲の人たちがわかっていることなので評価されませんが、自分を客観的に見つめ直す良い機会となります。
キャリアアップとして一段階ずつ登っていくこのハシゴですが、片手を上に伸ばして掴もうとしながら、もう片方の手は下に伸ばして下の人を引き上げてやれるような姿勢であることが理想とされています。よく、日本は縦社会、欧米は横社会と聞きますが、人と人とのつながりをしっかり持って手を繋いで昇っていこうという雰囲気はアメリカの職場の良い文化の一つだと思います。
先日、若いエンジニアがこのレビュー用紙を記入したのでアドバイスが欲しいということで、読ませていただきましたが、どうやらMITの博士で、これまでの職歴があまりにも素晴らしく私の出る幕ではないと、花丸つけて送り返しましたが、正直なところその内容があまりにも高度。。。というか、新しい技術、いわゆるAIのプログラマーだったのです。私の知る範囲でしたら書かれてるいくつものプロジェクトの成果が一つ数年かかりそうな内容なのにも関わらず、どこの星からやってきたの?と聞きたくなるような高次元のレベルで沢山の成果を短期間で完成されていました。
その内容の具体的な詳細を書いていたら日が暮れてしまいそうなので割愛しますが、AIの世界はここまできているのかと改めて実感させられました。
AIといえばChatGPTが話題になっていましたが、もうそれでは遅れているとか。。。
情報を調べるなら「Perplexity」
考えを整理するなら「GitMind」
文章を書くなら「Gemini」
画像を作るなら「Midjourney」
ライドを作るなら「Gamma」
プログラミングなら「Kite」
Webサイトを作るなら「Squarespace」
音楽を作るなら「Udieo」
質問があるなら「Microsoft Copilot」
動画を作るなら「Dream Machine」
Landing Pageを作るなら「Instapage」
コンテンツを統合するなら「Microsoft Copilot」
いくつか試してみましたところ、どれも便利で本当にあっという間にこれまで時間かけて作成していたものがあっという間に無料で出来てしまいました。今回の挿絵は二つともAIソフトで作成したものです。何か、思考の次元革命が急激に進行しているような気がします。今の若い世代の方で、既にこれらを使いこなしている人も多いです。このリストもあと半年も経たないうちに古いよと言われてしまうのでしょう。皆さんはどれくらいご存知でしたでしょうか?AIによって人間の知能が奪われてしまうなどと賛否両論ありますが、是非トライしてみることをお勧めします。
ではまた!
(米テキサス 谷 景太)