アメリカ便り(第五十八歩)
■観光立国 日本
ハッピーニューイヤー!本年もどうぞよろしくお願いいたします。皆様にとって昨年はどのような一年でしたでしょうか?私にとっては変化・進化の一年だったような印象があります。そして今年は何故か良い周期で何をやってもうまくいきますという嬉しい星巡りだそうです。しかも、日本という国にとっても良い運気の年らしいです。若者がどんどん政治に興味を持つようになっている印象もあります。ワクワク楽しみな一年になりそうです。
さて、前回も少し触れましたが、2025年は多くのアメリカ人旅行者が日本を訪れました。一昨年前から続いている円安は米ドルを持つ旅行者にとって非常に強力なインセンティブ(報奨金)をもたらし、円安デビューなる言葉も出現しました。”The weak yen makes traveling to Japan very affordable for many foreigners.” (円安のおかげで、多くの外国人にとって日本旅行がとても手頃な価格になっています。) このような感じですので、個人的にはあまり好きな表現ではありません。この円安という経済的要因に加え、世界的メディアの推薦や万博といった大型イベントの影響があったこともアメリカからの訪問者が多かった理由の一つと言えるでしょう。ということで、以下に、特に人気を集めている具体的な観光スポットを取り上げてみました。
アメリカ人旅行者の傾向として、従来の「ゴールデンルート(東京・京都・大阪)」を維持しつつ、「まだ知られていない日本」や「深い体験」を求めて地方へ分散する動きが顕著です。 ニューヨーク・タイムズ「52 Places to Go in 2025」 では、世界で最も影響力のある旅行リストの一つで、2025年は富山市と大阪市が選ばれました。 富山は、立山黒部アルペンルートの雄大な自然や、洗練された富山ガラス美術館、新鮮な海産物が「オーバーツーリズムを避けた質の高い体験」を求める層に刺さっているようです。また、大阪は2025年4月から開催の「大阪・関西万博」が強力な引き金となリました。アメリカからの旅行者は最新技術や未来的なデザインへの関心が高く、万博を旅のメインイベントに据えるケースもあったようです。
他に、しまなみ海道(広島・愛媛)が人気でした。欧米の個人旅行客(FIT)の間で「サイクリングの聖地」としての認知が定着しました。瀬戸内海の多島美を楽しみながら移動する「体験型観光」が、アクティブな休暇を好むアメリカ人のスタイルに合致していたようです。チームラボプラネッツ TOKYO(東京・豊洲)も人気でした。私の上司(アメリカ白人の若い男性、新婚旅行に日本を選んだ)もここで撮影した沢山の写真をスマホで見せてくれました。SNSを通じた視覚的なインパクトで、訪日アメリカ人にとって「東京で必ず行くべき場所」の筆頭となっているようです。没入型のデジタルアート体験は、幻想的で言語の壁を越えて楽しめるエンターテインメントとして不動の人気です。この人気は今年も続くことでしょう。また、日本政府観光局 (JNTO) 市場動向レポートによると、米国市場は前年比で約20〜30%増のペースで推移しており、円安背景の「割安感」に加え、スキーなどの「ウィンターアクティビティ」需要も増加しているようです。JNTO 米国市場動向レポート
その他、日本へのインバウンドに関して興味深い記事、サイトがありました。観光立国を目指す趣旨の活動も積極的に行われているようですが、減少する日本の人口の半分近くになる6000万人のインバウンドは、少々行き過ぎなのではとも思ってしまいますが、いかがなものでしょうか?複雑な心境です。
・2026年度からの「観光立国推進基本計画」策定が本格化、分散化や満足度の測定にNPS(顧客推奨度)導入など、識者が提案 2025年06月21日
・インバウンド観光市場の2025年総括と2026年最新トレンド・戦略展望 2025/12/15
最後にYumi’s Universeというアニメ動画を紹介します。五井平和財団提唱者の五井昌久氏のお孫さんが主人公の声を担当されていてとても可愛く日本を紹介しています。
日本の歴史、自然、文化、そして日本人が素晴らしいことはこれまでもそしてこれからも変わりなく続いていくもの。続けて行かなければいけないものと思います。アメリカから見える日本は、輝いています。2026年が始まり、日本、そして日本人が世界の中心となっていくことは間違いないものと確信しています。今年も楽しみです。みなさん、頑張っていきましょう!ではまた!
(米テキサス 谷 景太)
【執筆者プロフィール】
谷 景太(たに けいた)
外資系半導体チップメーカーのエンジニアとして40年勤務。テキサス州ダラス市在住30年。日米交流の助けになるべく、オフタイムには日本からの訪問者を案内している。セキュリティ業界や美術業界における販売促進に実績を持つ。また、五井平和財団の活動に賛同し、ユース作文プロジェクトでのボランティアを10年以上務める。オーストラリアのボンド大学MBAを中退し、最近は世の中の真実を追及すべく長年のエンジニアとしての経験・視点から意欲的に研究活動中。本連載では、アメリカに住む日本人から見えるアメリカや日本の動向・様子を観察しながら気づいたことなどを近未来への警鐘をならしながらも楽しく紹介している。
